7月6日に行われた陸上の日本選手権の男子400メートル決勝で、佐藤選手は45秒28のタイムでトップでフィニッシュしたものの、300メートル付近のカーブで内側のラインを踏み越えたとして失格となり、今泉堅貴選手が優勝となりました。

これについて、日本陸連は25日に都内で記者会見を開き、その後の審議の結果、佐藤選手の失格を取り消して優勝とし、今泉選手を2位とすると明らかにしました。

会見によりますと、佐藤選手の所属先からの訴えなどを受けて、映像や画像を分析するなどして確認や協議をした結果、「ラインを1歩、完全に踏み越えた」という判定を取り消したということです。

これに対して、失格の判断をした審判長が、ルールでは失格となる「2歩ラインを踏んだ」という事実があったとして、失格の判断を維持すべきだと主張したため、再度、確認した結果、2歩ラインを踏んだ事実はなかったと判断したということです。

また、審議においては、一連の接地の動作の中で、かかとがラインを踏んでいる場合は、踏み越えていることにならないとする、世界陸連が示すルールに対する解釈に誤りがあったと判断したということです。

会見で日本陸連は、日本選手権の終了後に失格となった選手の記録を訂正するのは異例だとしたうえで、今後は、審判員や役員が競技規則を正確に理解できるように、研修や勉強会を定期的に開くなどとする再発防止策を明らかにしました。

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