■全日本フィギュアスケート選手権 1日目(19日、東京・代々木第一体育館)
ミラノ・コルティナ五輪代表の最終選考会を兼ねる「全日本フィギュアスケート選手権」が代々木第一体育館で開幕。
男子シングルのショートプログラム(SP)では、連覇を狙う鍵山優真(22、オリエンタルバイオ/中京大)が104.27点をマークして、首位スタートを切った。スケートカナダで3位の三浦佳生(20、オリエンタルバイオ/明治大)が95.65点で2位発進。GPファイナル銅メダルで初優勝を狙う佐藤駿(21、エームサービス/明治大)は87.99点の5位で翌日のフリーに挑む。
鍵山は冒頭の4回転ー3回転の連続トウループ、4回転サルコウを落ち着いて決め、高いGOE(出来栄え点)も引き出した。後半のトリプルアクセル(3回転半)の着氷後に、少しバランスを崩す場面もあったが何とかこらえ、その後のスピン、ステップは全てレベル4を獲得。演技後は小さく頷きながら観客の声援に応え、キス・アンド・クライでは「セーフ」のポーズ。得点は3AでGOEがマイナスとなったが、100点超えに納得の表情をみせた。
三浦は4回転サルコウ-3回転トウループのコンビネーションで高いGOEを得ると、トリプルアクセルも落ち着いて着氷。後半の4回転トウループもこらえながらもしっかり降りて、演技後は大きくガッツポーズ。祈りながら得点を待つ三浦は、点数が出ると涙声で「良かったー」と満足のいくショートとなったようだ。
佐藤はポイントとなる序盤の4回転ルッツが3回転に。続く4回転ー3回転の連続トウループ、トリプルアクセルはきれいに着氷したが、スピン、ステップで2度レベルの取りこぼしがあるなど、全体的に得点を伸ばせず。GPファイナルで出した今季ベスト(98.06点)には10点以上届かず、87.99点でフリーに挑む。
ショートを終えた鍵山は「すごく緊張感を持ちながらスタートポーズに立って」と五輪選考会の独特の雰囲気を口にし、「サルコウに関しては、北京オリンピックくらいのいいサルコウだった。アクセルに関してはちょっと回転が止めきれず。ご愛嬌というか、許せる範囲」と振り返った。翌日のフリーに向けて「ここまでが第1章というか、ここまでがベースとなるので、本当にフリーでいいパフォーマンスをできるかどうかが、自分の壁を超える最大の課題となってくる」と気持ちを引き締めた。
ミラノ・コルティナ五輪代表は男女シングルはともに3枠。全日本優勝者はそのまま即時内定。2枠目は全日本2位、3位の選手、GPファイナル日本人上位2名、シーズンベスト上位3名から総合的に判断して1名選出。3枠目は2枠目の条件を満たすも漏れた選手から世界ランキングなどを踏まえて選考する。
【男子シングルSP結果】
1)鍵山優真 104.27点
2)三浦佳生 95.65点
3)中田璃士 89.91点
4)友野一希 88.05点
5)佐藤駿 87.99点
6)山本草太 82.21点
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