新年最初の頂上決戦「ニューイヤー駅伝」。前回大会は、最終7区で旭化成とHondaの一騎打ちとなったが、旭化成が5年ぶり26回目の頂点に輝いた。最多優勝チームが来年元日の連覇に挑む一方、8秒差に泣いた2位のHonda。5区で区間2位に32秒差をつけ、区間賞に輝いた青木涼真(28、Honda)は「全員で今度こそ日本一をつかむ」と誓う。
「区間賞を獲っても、チームを勝たせることができなかったので、その反省を生かして優勝を報告できるようにがんばります。王座奪還のために自分が条件になってくるのかなと思ってるので、あげれるだけあげて、元旦を迎えられたらと思ってます」
青木はトラック競技で、何度も世界に挑んできた。世界陸上ブダペスト(2023年)では男子3000m障害代表として日本勢で20年ぶりに決勝進出。オリンピックも2021年東京大会、2024年パリ大会と2大会連続出場を果たした。
私生活では2023年に、長距離ランナー(23年の東京マラソンで日本人8位)の水口瞳さんと結婚。さらに今年、娘・花珠ちゃんが産まれた。順風満帆な中迎えた今年7月の日本選手権では、妻と娘が見守る中、日本一に輝いた。
「トラックシーズンに入ってから家族にもほとんど会えていなくて、つらい日々が続くんですけどその分応援もしてくれているので、頑張っていきたいなと思ってます」
しかし、目指していた東京世界陸上は、出場資格に届かず、国立に青木の姿はなかった。
「陸上人生で大きい挫折を味わってしまったなっていう。怪我もあったんですけど、力が及ばなかったのももちろんそうですし。なんかすごく大きい穴が開いてるような感じはあるんですけど、止まる理由にはならない」
大きな挫折を味わったが、“チーム”と“家族”の存在が青木の背中を押した。

「恵まれた環境で競技できるのはニューイヤー駅伝があるからなので、感謝の気持ちを伝えるというか一つ自分の中では外せない大会。気持ちが一番落ち込んだ時に(家族と)一緒に過ごせる時間が長く取れたので気持ちとしては楽になったのかな」
身近で見守る妻も、“娘パワー”を実感しているという。
「娘ができてから切り替えられてて、娘パワーすごいな。納得のいくまでやってほしい」
2年連続2位に泣いたHondaが、3度目の正直で悲願の頂点を目指す。
「恩返しじゃないですけど、一番喜んでくれると思うので、結果を出せたらなと思いますね。娘と一緒に『おかえり』って言ってくれるのが一番です。花ちゃんが生まれた年なんだよっていって、優勝している姿を見せられたらなとは思うのでそれを目指して頑張りたいなと思います」
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。