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「SoftBank ウインターカップ2025」女子決勝
大阪薫英女学院高校(大阪府)と桜花学園高校(愛知県)の一戦が12月28日に東京体育館で行われ、大阪薫英が66-61で接戦を制し、4度目の決勝で初の冬の女王に輝いた。

大阪薫英は、三輪美良々選手(3年生)を中心とした勝負強さで第4Qに入って逆転すると、 終了間際には、冷静なフリースローで桜花学園を振り切り、夏のインターハイ決勝で敗れた相手に雪辱を果たした。

一方、敗れた桜花学園は25回目の優勝、インターハイに続く二冠目には届かなかった。

25回目の優勝か 初の優勝か 序盤は壮絶な打ち合いに…

試合前、大阪薫英は準決勝でウインターカップ3連覇だった京都精華学園高校(京都府)を破った勢いもあり、足取りが軽やかで表情も柔らかい印象だった。
二冠を狙う桜花学園は準決勝で一時、逆転を許す苦しい試合を勝ち上がってきた。

第1Qは、大阪薫英の幡出麗実選手(3年生)の3ポイントで幕を開けると、続けて三輪美良々選手(3年生)もシュートを決め、大阪薫英の応援席から歓声が上がる。

大阪薫英の幡出麗実選手(3年生) この記事の写真は8枚

一方、桜花学園は、準々決勝で負傷し、準決勝を欠場した桜花学園のイシボ・ディバイン選手(3年生)が、スタメンで1プレーだけ出場してベンチに下がるという状況もあったが、桜花学園の2年生エース、勝部璃子選手(2年生)や水林夢翔選手(2年生)らが負けじと連続でシュートを決め、決められたら決め返す壮絶な打ち合いが繰り広げられた。

大阪薫英は20-24とリードされて第1Qを終えた。

大阪薫英・三輪美良々選手を中心に夏の王者に食らいつく

第2Qに入ると、桜花学園の司令塔、竹内みや選手(2年生)のシュートや勝部選手が攻守に渡り存在感を見せて、自分たちのペースに持ち込みリードを広げ始める。

対する大阪薫英は、ドリブルでゴール下に侵入するもなかなかシュートを決めきることができない。
苦しい状況の大阪薫英は、三輪美良々選手(3年生)を中心に必死に食らいつく。
大阪薫英は、第2Qで桜花学園に主導権を握られ、35-44で前半を終えた。

桜花学園の勝部璃子選手(2年生)

試合の折り返しとなる第3Q、大阪薫英は、松本璃音選手(2年生)や三輪選手の得点でリードを縮めようと反撃に出る。

しかし、桜花学園の國武珂憐選手(2年生)が冷静に一人交わして決めたシュートや、小玉愛莉選手(2年生)の3ポイント、さらに勝部選手がバスケットカウントを獲得し、フリースローを決め、大阪薫英の追走を振り切ろうとする。

初優勝を狙う大阪薫英は三輪選手がゴールに背を向けながらもシュートを放ち決めきるなど、
桜花学園を追いかけ、51-54と3点差まで迫り、優勝の決まる第4Qを迎える。

広告 大阪薫英の粘り 優勝を確信したフリースロー

大阪薫英の粘り 優勝を確信したフリースロー

運命の第4Q、勢いそのままに逆転するべく大阪薫英が攻め立てる。
残り8分34秒、大阪薫英の三輪選手がシュートを決め53-54と1点差まで迫る。
さらに、このプレーでバスケットカウントを獲得し、フリースローのチャンスを得る。
これを三輪選手がしっかりと決めきり、ついに同点に追いつく。(54-54)

すぐさま桜花学園の山田桜来選手(3年生)に3ポイントを決められ、勝ち越されるも、大阪薫英の大槻佳子選手(1年生)が3ポイントで追いつき、一進一退の攻防に会場の歓声が大きくなっていく。(57-57)

大阪薫英の大槻佳子選手(1年生)

そして、大阪薫英の必死の粘りが実を結ぶ。
残り時間7分を切ったところで大阪薫英の細澤幸生選手(2年生)がシュートを沈め、勝ち越しに成功する。(59-57)

大阪薫英の細澤幸生選手(2年生)

しかし、4年ぶりの優勝を目指す桜花学園は山田選手ですぐに同点にする。(59-59)
残り時間4分を切り、大阪薫英は、三輪選手がこの日29点となるシュート、さらに細澤選手も続いてシュートを沈め、桜花学園を突き放しにかかる。(63-59)

残り時間が気になる桜花学園は、勝部選手らの強引なドリブルなどプレーに焦りが見え始める。
残り時間30秒で桜花学園は水林夢翔選手がシュートを決め、逆転まであと3点。
優勝へ望みをつなぐ。(63-61)

残り7秒。
大阪薫英は追加点が欲しい場面で、幡出麗実選手(3年生)がフリースローを2本とも決め、大阪薫英の選手たちは勝利を確信した表情を見せる。(65-61)

得点を奪うしかない桜花学園の勝部選手のシュートはゴールに弾かれてしまう。
試合時間残り2秒。
桜花学園の竹内選手が3ポイントを狙うもゴールを捉えることができず、試合終了のブザーが会場に鳴り響いた。

優勝を分かち合う大阪薫英の選手

大阪薫英が66-61で桜花学園を破り、4度目の決勝で悲願の初の優勝に輝いた。
大阪薫英は、今年のインターハイで桜花学園に敗れており、夏の雪辱を果たした。

大阪薫英女学院高校 安藤香織 監督
「本当にたくさんの人に愛されて、応援されるチームになれたと思っています。
今日もたくさんの保護者と卒業生も駆けつけてくれて、この最高の瞬間をみんなで味わうことができて本当に最高です」
松本璃音 選手(2年生)
「安藤先生の指導が日本一だということを日本中に証明したかったので、日本一だけを意識してやってました。
(第4クォーターの)最初、桜花学園さんがリードしている中で、自分たちのリズムでやろうとずっと意識してやっていました。その中で掴み取った優勝です」
大阪薫英の三輪美良々選手(3年生) 三輪美良々 選手(3年生)
「最後の大会なのでしっかりといて楽しんで後悔がないようにプレーしました。
(第4Qビハインドで迎えて)ここで自分が逃げてしまったら、今までと同じ結果になってしまうので、全力でリングに向かい続けようと思ってやってました」
幡出麗実 選手(3年生)
「今まで日本一になることだけを考えてやってきたので、本当に苦しいことや大変なこともたくさんあったんですけど、今日、全国制覇できたので、それも全部含めて最高の思い出です」

一方、敗れた桜花学園は4年ぶりにウインターカップの決勝に辿り着いたが、インターハイに続く二冠目には届かなかった。

桜花学園の濱田ななの選手(3年生) 濱田ななの 選手(3年生)
「今年の目標だった二冠を後輩たちなら絶対に達成してくれると思うので、また冬はここに戻ってきてほしいです」
勝部璃子 選手(2年生)
「ラスト1年は今年よりももっと頑張らないといけないので、日本一の壁は大きいと思う。
来年(2026年)の12月28日にもう一回この舞台に立って、本当にバスケって最高だなって思えるようにもう1回から頑張りたいと思います」

夏のインターハイ決勝で敗れた相手を、冬の大舞台で打ち破った大阪薫英。
幾度となく跳ね返されてきた頂点の扉を、最後は自分たちの力でこじ開けた。
4度目の挑戦でつかんだ悲願の初優勝は、積み重ねてきた努力と仲間への信頼が結実した瞬間だった。

表彰式で喜ぶ大阪薫英 【放送予定】
■男子決勝
12月29日 (月) 午後1時 ※テレビ朝日系列にて生中継
■熱冬!高校バスケ デイリーハイライト ※一部地域除く
12/23(火)〜29(月)放送 【テレ朝バスケHP】
https://www.tv-asahi.co.jp/basketball/wintercup/2025/
【テレ朝スポーツYouTube】
https://www.youtube.com/@tvasahi_sports ■高校バスケ 日本で一番熱い冬〜SoftBank ウインターカップ直前SP〜
https://tver.jp/episodes/epz6foe8vw
 ※TVerで2026年1月14日まで視聴可能 広告

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