私には青い血が流れている
その血が久しぶりに騒いだ。「ドラゴンズ!15年ぶりのセ・リーグ優勝!」。収録は私の実況から始まった。
新年にふさわしく、「初夢が優勝だった」という想定の架空実況だ。私は2023年シーズンを最後に野球実況から遠ざかっている。
架空でも血が騒がないはずがない。思いきり叫んだ。実況で大きな声を放つ時、スポーツアナウンサーはアドレナリンとドーパミンが出まくる。
興奮と快楽。「そうそう、これこれ!」。思わず、にやけた。
切れ味抜群「何を言っとるんだね!」
1月4日(日)に放送する新春特番は、2025年のドラゴンズ名場面を選手が選び、ベスト3を本人が解説。

“英智ワールド”全開に 血は騒ぎっぱなし
一方、英智さんは独特のテンポとリズムでワールド全開。ボケとツッコミの二刀流で暴れた。「そうそう、これこれ!」。
18年間務めた「サンデードラゴンズ」の司会進行の景色がよみがえり、血は騒いだままだった。

気付けば、1時間が経過していた。30分番組だ。明らかに収録が長引いている。さすがにスタッフから「ベスト3の部分はもう撮れましたので、次のドアラのコメントからは少し短めでお願いします」と指示が来た。
「ドアラの目はどこなの?」「だから、どこから見えてるの?」
ほどなくドアラの筆談インタビューのVTRが流れ始めた。その時だ。ピンポン!ボタンだ。山田さんだ。全員の注目が集る。
伝説のサブマリンがゆっくりと口を開いた。

「ドアラの目はどこなの?」
一瞬、時が止まった。
「だから、どこから見えてるの?」
ダメ、ダメ、ダメ、ダメ。ドアラはドアラであり、着ぐるみの中の人が小さな穴から外を見るシステムじゃない。「何を言っとるんだね」と心の中で山田さんに一旦ツッコミを入れた後、急いで笑顔を作り、両手の人差し指を自分の目に向けて、努めて穏やかにこう言った。
「ドアラの目はここだよ~」
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。