年が明けて、3回戦に突入した全国高校ラグビーフットボール大会。1月1日にはベスト8進出をかけて8試合が行われました。
東海大大阪仰星が粘りの逆転劇 FWのプレッシャーで大分東明を突き放す
第1グラウンドの第1試合は、2回戦でシード校佐賀工(佐賀)を撃破した東海大大阪仰星(大阪)と中部大春日丘(愛知)との激闘の末、抽選で3回戦に進出してきた大分東明(大分)の対戦。実力校同士の激突は、最後の最後まで目が離せない大熱戦となります。
先制したのは大分東明。前半9分、ハーフウエイライン付近からSO吉田直樹選手が、仰星ディフェンスの一瞬のスキをついて逆襲に転じると、FB田中勝斗選手の巧みなコース取りから最後はSH黒岩稜選手が中央にトライ、ゴールも決めて7点をリードします。
一方、攻め込みながらも先制を許した東海大大阪仰星。この後、落ち着いて反撃します。優位に立っているFWを生かして徐々に敵陣深くまで攻め込んでいくと、13分、そのFWが力強くモールを押し込んだ後、FL米谷翔馬選手が、しぶとくトライエリアにボールをねじ込んでトライ、CTB山﨑瑛太選手がゴールも決めて7対7の同点に追いつきます。
しかし、大分東明もすぐさま突き放します。自陣から短いキックで裏を狙った仰星の攻撃に鋭く反応すると、WTB河野拓馬選手が抜群のスピードでカウンター攻撃を仕掛けてそのまま中央にトライ、ゴールも決めて14対7と再びリードを奪いました。
それでも、東海大大阪仰星は慌てません。ふたたびFW戦を支配して敵陣深くまで攻め込んでいくと、24分にはPR朝倉久喜選手が密集サイドを上手くついて中央にトライ、確実にゴールも決めて14対14の同点に追いついて前半を終了しました。
こうなると東海大大阪仰星の勢いは止まりません。優位にたつFWを生かして、後半は試合のペースを握ります。そして後半10分、仰星らしいグラウンドを広く使ってテンポよくボールを動かす攻撃からPR朝倉選手がこの日2本目のトライ。東佑太主将が、「前半にFWが体をあててプレッシャーをかけていけば、後半にボールを動かしたときに大分東明のディフェンスが甘くなるのをメンバー全員が共有していた」と振り返ったように、狙いどおりの形で21対14とついに勝ち越します。
さらに、PGで4点差に詰め寄られた23分には、リスクを冒さずFWでじわりじわりと押し込んでいくと、FL米谷選手が持ち味の突破力を生かして中央にトライ、ゴールも決めて28対17として大分東明を突き放しました。
大分東明も試合終了間際の30分、スピードある攻撃から意地のトライを奪って28対
24と4点差まで詰め寄りますが、反撃もここまで、残り時間も落ち着いて敵陣で試合を進めた東海大大阪仰星、2回戦に続いて接戦をものにして見事にベスト8進出です。
「負けず嫌いのFW」が躍動 大阪桐蔭、目黒学院とのフィジカルバトルを制す

第1グラウンド第4試合は、この大会の優勝経験をもつ大阪桐蔭大阪)と目黒学院(東京)の対戦。名門校同士の対決は、両チームのプライドがぶつかり合う激しい肉弾戦となります。
ともに、フィジカルと縦への推進力が自慢の両チーム、序盤は目黒学院がペースを握ります。
キックオフから勢いよく攻め込んでいくと、NO8ロケティ・ブルースネオル選手の圧倒的な突破力を生かして大阪桐蔭のトライエリアに迫ります。そして前半6分、そのロケティ選手がペナルティーからの早い仕掛けから思い切り腕を伸ばしてトライ。5対0とリードします。
しかし、さすがは大阪桐蔭。持ち味の分厚いディフェンスで目黒学院の攻撃を跳ね返していくと、安定したセットプレーを軸に徐々にエリアを回復していきます。そして前半の26分、トライエリアまで5メートルの地点まで攻め込むと、ラインアウトからのモールを巧みに押し込んでSH福島悠右選手がトライ。FB須田琥珀選手がゴールも決めて7対5と逆転します。
その後も勢いに乗って攻め込む大阪桐蔭。しかし、ここは目黒学院が踏ん張りました。自陣のトライラインを背にしながら、再びモールを押し込んでくる大阪桐蔭たいして激しい闘志と集中力で得点を許しません。再三のピンチをしのいで2点ビハインドのまま、前半を折り返します。
サイド変わった後半、なんとか反撃に転じたい目黒学院。しかし、大阪桐蔭の誇るツインタワー、富永竜希選手と泊晴理選手の両LO、さらにはNO8竹崎司選手に制空権を握られてラインアウトが機能せず、なかなか有効な攻撃を仕掛けることができません。逆に大阪桐蔭に自陣深くまで押し込まれる苦しい時間帯が続きます。
そして後半7分、大阪桐蔭はモールを押し込んでから左に展開すると、途中出場の吉川大惺選手が、飛び込んでくるディフェンスを外した後に判断よくスペースをついて左中間にトライ。吉川選手自らがゴールを決めて14対5としてリードをひろげました。
粘り強く守っていた目黒学院に対して、我慢強く攻め続けて、ついにトライに結びつけた
大阪桐蔭。このトライで勝負の流れを引き寄せました。
NO8の竹崎司選手が「むこうがFW勝負でむかってくるのでFW勝負で挑んだ。(僕らは)負けず嫌いのFWが揃っている。大阪桐蔭のFWの良さを出せたと思う」と話すと、キャプテンの手崎颯志選手も「今日はFWが頑張ってくれていたのでそのままFWで行ってもらった」と話したように、その後もFW戦で圧倒して確実にPGで得点差をひろげました。
フィジカルバトルを制した大阪桐蔭が、粘る目黒学院を20対5でふりきり、ベスト8進出です。
初出場の慶應志木、王者に屈するも意地の2トライ 東福岡は10トライの猛攻

3回戦の結果は以下の通り、大会3連覇を狙う桐蔭学園(神奈川)は尾道(広島)に
つけいるスキを与えず44対0の完勝、初出場で唯一3回戦進出を果たした慶應志木(埼玉)
は、東福岡(福岡)の多彩なアタックを止めきることができずに10トライを奪われて敗れました。それでも、最後まであきらめずに試合終了間際には、こだわってきたモールのから2つのトライ。浅野優心主将は「この花園での経験を、(1,2回戦に)勝ててよかった花園でなく、3回戦で力の差を見せつけられた悔しさと胸に、この代で終わらせないで、これからの志木高の文化として引き継いで行ってほしい」という言葉と共に花園を後にしました。
京都成章・御所実が完勝で準々決勝へ
その他、関西勢では、京都成章(京都)が、持ち味のディフェンス力を発揮して高鍋(宮崎)を無得点に抑えて快勝。
御所実(奈良)は、中谷圭部長が「奈良大会決勝での天理との激闘がチームを大きく成長させてくれている」と語ったように、中盤まで競った展開も落ち着いた試合運びで長崎北陽台(長崎)を突き放しました。関西学院(兵庫)は、優勝候補の一角・国学院栃木(栃木)相手に、中盤までは健闘するも最後は力尽きました。シード校8校のうち7校がベスト8進出を果たしています。
1月1日(3回戦結果)
東海大大阪仰星(大阪)28-24 大分東明(大分)
東福岡(福岡) 69―14 慶應志木(埼玉)
京都成章(京都) 25-0 高鍋(宮崎)
大阪桐蔭(大阪) 20-5 目黒学院(東京)
桐蔭学園(神奈川) 44-0 尾道(広島)
東海大相模(神奈川)33-17 筑紫(福岡)
御所実(奈良) 36-12 長崎北陽台(長崎)
国学院栃木(栃木) 38-14 関西学院(兵庫)
1月3日(土) 準々決勝の組み合わせ
第2試合は関西勢同士が激突。第4試合は昨年度大会の決勝戦と同じ顔合わせ、ノーシードで唯一勝ち上がってきた東海大大阪仰星が3連覇を狙う桐蔭学園に挑みます。
準決勝は1月5日(月)、決勝戦は1月7日(水)に行われます。
1月3日(準々決勝)
東福岡(福岡) 対 東海大相模(神奈川)
京都成章(京都) 対 御所実(奈良)
大阪桐蔭(大阪) 対 国学院栃木(栃木)
東海大大阪仰星(大阪) 対 桐蔭学園(神奈川)
1月5日(準決勝)
(東福岡×東海大相模)の勝者 対 (京都成章×御所実)の勝者
(大阪桐蔭×国学院栃木)の勝者 対 (東海大大阪仰星×桐蔭学園)の勝者
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