(6日、ミラノ・コルティナ冬季オリンピック〈五輪〉フィギュアスケート)

 リンクサイドの日本チームのブースから、「頑張って!」の声が飛ぶ。吉田唄菜、森田真沙也組が団体の先陣を切って滑り出した。

 ダンスミュージックに手拍子が湧く。「最後まで楽しかった」と吉田。2人の動きに細かいズレが出て、目標の70点にはわずかに届かなかった。それでも、森田は「練習してきたことは出し切れた」と笑顔で汗をふいた。

 「トライアウトをしてみませんか?」。インスタグラムを通じて、吉田にそんなメッセージが届いたのは3年前のことになる。送り主は森田だった。22歳で同学年だが、吉田は「会ったことがなく、動画で見ているだけの相手だった。びっくりした」。

 自身は静かに、滑らかにブレードを運ぶ。森田はエネルギッシュ。タイプが違うと思ったが、試すだけならと吉田の地元岡山のリンクで会った。

 「意外に合うかも」。直感が働いた。

 滑りが違えば性格も違う。吉田は「大舞台ほど楽しめる強気」で、森田は「感情豊かで繊細なところもある」。

 衝突もしながら相手を理解し、滑りの良さも採り入れながら、スピード感いっぱいの演技をつくり上げた3年間だった。

 目標の6位とはいかなかったが、初の五輪で8位。精いっぱいの演技でバトンをつないだ。

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