連日熱戦が続く、ミラノ・コルティナオリンピック。2月20日時点で日本のメダルの数は計24個と、冬季オリンピックで過去最多を更新しています。

 なぜここまで日本は強くなったのか?その背景には、スポーツとは切っても切れない「お金」の事情があるようです。

 メダルラッシュの裏側について、元JOC勤務の五輪アナリスト・春日良一氏、オリンピックの歴史に詳しい環太平洋大学・真田久教授に聞きました。

今大会は過去最多!近年増えている日本の「メダル獲得数」

 今大会、24個のメダル(金5・銀7・銅12)を獲得している日本(2月20日時点 番組を放送した19日の時点では計22個)。

 過去の冬季五輪を振り返ると、1998年の長野大会では10個、そこから20年間はメダル獲得数1ケタの時代が続きますが、2018年の平昌では13個、2022年の北京では18個と近年『増加傾向』にあります。
 
<冬季五輪の日本のメダル数>
▼2022 北京 18
▼2018 平昌 13
▼2014 ソチ 8
▼2010 バンクーバー 5
▼2006 トリノ 1
▼2002 ソルトレークシティー 2
▼1998 長野 10

<メダルラッシュの原動力1>トレーニング施設の強化

 なぜ日本は強くなったのか?専門家によると、メダルラッシュの背景には3つの原動力があると言います。

 1つ目が「トレーニング施設」。環太平洋大学・真田久教授によると、1998年の長野オリンピックがひとつの転機だったといいます。長野以降、研究施設なども併設された、科学的な知見に基づいたトレーニングが可能な環境が整備されてきました。

 ▼国立スポーツ科学センター(2001年)
 ▼ナショナルトレーニングセンター(2008年)
 ▼ハイパフォーマンススポーツセンター(2016年)

 強化選手に選ばれたトップアスリートは、こうした施設を利用してオリンピックでのメダル獲得を目指すことができるようになっています。

<メダルラッシュの原動力2>国からの強化費が倍増

 2つ目は「体制強化」。五輪アナリスト・春日良一氏によると、企業とスポンサー契約を結んでアカデミーや施設を作るなど、各協会が競技人口を増やす努力を続け、『競技力』を高めようとしているといいます。

 2015年にはスポーツ庁が設置され、国からの予算が出やすくなりました。国の強化費は約100億円、加えてJOC からは約50億円と、数年前と比べて倍近くの予算が充てられています。

 また、スポーツ庁はオリンピックでの「重点支援競技」をランク付けしています。最高位「Sランク」競技には強化費が上乗せされますが、これまで「スピードスケート中距離女子」だけだった「Sランク」が昨年の審査を経て大幅に追加。その甲斐あってか、「Sランク」競技はメダルラッシュとなり、「予算増」と「メダル増」の相関関係が見えてきます。

<重点支援競技Sランクの競技>
▼スキー   フリースタイルモーグル男子→堀島選手「銅」
▼スノボ   ビッグエア男子→木村選手「金」
▼スノボ   ビッグエア女子→村瀬選手「金」
▼スケート  スピードスケート中距離女子→髙木美帆選手など
▼フィギュア ペア→三浦・木原選手「金」
※2月19日時点

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