陸上男子100mで日本勢5人目の9秒台突入が期待される栁田大輝(22、Honda)が、3月31日に公開練習を行った。東洋大学時代の"紺"色から一転、Hondaの白ジャージ姿で練習を行うと「似合ってますかね?」とはにかんだ。
栁田は東洋大1年時から2022年の世界陸上オレゴン大会の代表に選出されると、その後もパリオリンピックや世界陸上に3大会連続で出場するなど、毎年日の丸を背負ってきた。新社会人となる今年、世界の舞台で更なるステップアップを目指し、Hondaへの入社を決断した。「最初にHondaの方にお会いしたときに、"世界を目指す"と仰っていて、その言葉が僕に刺さった。加えて、Hondaと言えば車の会社というところで、陸上競技で速く走るという部分と通じるところを感じたので入社を決意しました」と力強く語った。

目標はアジア記録更新となる9秒82
Honda陸上部は近年、連続して日本代表を輩出しており、小山直城(東京世界陸上&パリ五輪マラソン代表)をはじめ、森凪也(東京世界陸上5000m代表)、青木涼真(パリ&東京五輪3000m障害代表)など、長距離種目ではその名を轟かせている。
しかし、短距離においては近年は在籍者がおらず、栁田が43年ぶりの加入となる。新たに短距離選手を獲得した経緯について、小川智監督(Honda)は「ここ何年かずっと代表選手を輩出している背景もありまして、2020年辺りから世界をともに狙っていける、また違った刺激といったところで、長距離以外の選手獲得を会社の方に提案していたところだった。
栁田選手が言っていたように、我々はレースの会社でもありますので、そういったところを最重視していき、栁田選手に加入していただいた」と話した。会見の冒頭、栁田は開口一番に「Honda陸上部43年ぶりの短距離選手として、長距離選手たちと同じく、速く走る・タイムを出すというところで先輩たちと刺激をし合いたい。今後はアジア記録更新を目標に、今のアジア記録は9秒83なので、9秒82というタイムを目指してやっていきたい」と大きな目標を記した色紙を掲げた。
この冬からは、スタートから60mまでで勝負をつける様な走りを目指し、ウエイトトレーニングで走りのエンジンとも言える肉体を強化してきた。ウエイトトレーニングの頻度はこれまで1週間に2日ほどだったが、冬期練習から3日に増やした。負荷をかける重量も10~20kg重いウエイトをこなせるようになった。2月下旬にはオーストラリアで約3週間合宿を行い、30度を超える日差しのなか、シーズンに向けスピードを上げるトレーニングにも取り組んだ。「新しいチャレンジと言っていいかわからないが、これからはウエイト練習の質と量を増やしていって、走りの出力を上げていきたい」と話す。
「アジア大会は100mとリレーの両方で金メダル」
さらに環境の変化について聞かれると「拠点は変わらず、今後も東洋大学で土江(寛裕)コーチとともにやっていく。あと、実は去年7月に結婚をして、食事面は奥さんに見てもらっています」と結婚したことを公表した。妻の好きな料理については「麻婆豆腐ですかね。ご飯が進みます」と笑顔を見せた。「家族のサポートがあったから頑張って来れたと言えるように、一段と競技を頑張りたい。今年はアジア大会が一番の目玉の大会となるので、日本選手権でしっかり勝って、アジア大会で100mとリレーの両方で金メダルを獲りたい」と意気込んだ。気持ちと環境を新たに、栁田がアジア48億人の頂点を目指す。
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