3月にオランダで行われた世界選手権を最後に現役を引退したスピードスケートの髙木美帆(31、TOKIOインカラミ)が6日、都内で会見を行った。
白のスーツを身にまとい会見に出席した髙木は冒頭、「引退することを決意してこの場に挑んでます」と改めて表明。「私が引退を決断したときから、本日まで約1ヶ月ちょっとあるんですけれど、競技に対する復活したいなっていう気持ちは今のところない」と笑顔だった。
冒頭の挨拶を終えると、同じTOKIOインカラミ所属で、スノーボード男子ハーフパイプ北京五輪金メダリストの平野歩夢(27)が花束を持って、会見場にサプライズで登場。平野は「今回引退って聞いてたので、同じ競技者として僕が理解できないぐらい自分との戦いだったり大変なこともあったのかなっていうところは、全てはわかりきれないですけど、感じてまして。これまで競技人生本当にご苦労様でしたっていうことを伝えたくてお邪魔させてもらいました」と労った。
平野登場のサプライズに髙木は「とってもびっくりしていて頭が真っ白なんですけど(笑)」と驚きつつも「平野選手と同じ所属先で戦えるっていうことは私の一つの誇りとともに、オリンピックに挑めたのは私にとってもとても貴重なものでしたし、平野選手の競技に挑む姿勢からたくさん刺激を受けていて。文字通り死ぬ気で競技に挑まれている姿を遠くではあるんですけれど、見ていて私もこのままではいけないなと何度も思ったので、感謝しています」と感謝を述べた。
髙木は2月のミラノ・コルティナ五輪で、女子500m、1000m、団体パシュートで3つの銅メダルを獲得し、自身の持つ日本人女子最多記録を更新する「通算10個」の五輪メダルを手にした。その後、3月4日に自身のSNSで現役引退の意向を示していた。
「引退を決めるにあたって何か大きな出来事があったりとか、そういうタイミングがあったわけではない」と髙木。「自分が憧れたアスリート像を、この先4年間全うすることっていうのは、もう1年間も含めて厳しいのかなと。そうなったときにそこを超えてまでまた頑張りたいっていう気持ちがないっていうことを考えるとっていうふうに順を追って考えていって。引退することを決断したというより、受け入れたっていうような感じですね」と心境の変化を明かした。
今後については「全く未定」としつつも、「私の中でいくつか現役の頃から興味を持っているものがあって」と髙木。興味のあるものは二つあるといい、一つは「まず自分の考え方とか集中力とか、そういう分野に興味を持ってた時期があって、脳と体の関係だったりとかがすごい面白いなって思った時期があった。そういう知見を広げて深めていけたら」。もう一つは「それに付随して、運動が脳に与える影響も研究結果でここ数年出てるっていうのを知って、そのときに親世代の健康だったりとか、ざっくりではあるんですけど、人の健康寿命だったりとか、ノウハウだったりとか。そういうのを深めていったり、広げていったりする活動ができたら面白いのかな」と話した。
■髙木美帆(たかぎ・みほ)
1994年5月22日生まれ、31歳。北海道中川郡幕別町出身。
5歳からスケートを始める。中学3年生(15歳)でスピードスケート日本代表に選出され、2010年バンクーバー五輪に日本スピードスケート史上最年少での出場を果たす。2014年ソチ五輪落選の挫折をバネに、2018年平昌五輪では金・銀・銅すべてのメダルを獲得し、冬季五輪における日本女子初の快挙を成し遂げた。2019年には女子1500mで世界新記録(1分49秒83)を樹立。日本選手団主将を務めた2022年北京五輪では、女子1000mで金メダルを獲得するなど、1大会で計4個のメダルを獲得した。2026年ミラノ五輪でも、1000m、500m、チームパシュートで3つの銅メダルを獲得。自身の持つ日本人女子最多記録を更新する「通算10個」の五輪メダルを獲得する偉業を成し遂げた。
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