■MLB オリオールズ4×ー3ドジャース(日本時間7日、オリオール・パーク)

ドジャースの山本由伸(27)が敵地でのオリオールズ戦に今季27度目の先発、8回2/3、112球を投げて、被安打1(1本塁打)、奪三振10、四死球2、失点1(自責点1)。山本はノーヒットノーラン達成まであとアウト1つに迫ったが、ホームランを浴びて大記録達成とはならず。そこから中継ぎ陣が捕まり、まさかの4失点、ドジャースは連日のサヨナラ負けで連敗は5となった。

前回1日のダイヤモンドバックス戦もチームの連敗中にマウンドへ上がり「昨日、一昨日のことはあまり考えず、とにかくいつも通り試合に入っていくっていうのは心がけました」と語った山本、今回も4連敗中のマウンドとなった。オリオールズはア・リーグ東地区最下位ながらも、パドレスに3連勝、前日は大谷登板のドジャースにサヨナラ勝ちとナ・リーグ西地区で優勝争いをしている2チームに4連勝中。

雨のために試合時間が15分遅延した。オリオールズ戦初登板となった山本、この日はキャッチャーのB.ロートベット(27)と初バッテリーを組んだ。1回、1番・J.ホリデー(21)には1球目のストレートをセンターへ大きなフライ。2番・J.ジャクソン(25)は98マイル(158キロ)でファーストゴロ、3番・G.ヘンダーソン(24)には3球連続ボールとボールが先行するが、フルカウントまで持っていくと、最後は山本がピッチコムで球種を選択して、カットボールで空振り三振、立ち上がりを3者凡退に抑えた。

2回も先頭の4番・R.マウントキャッスル(28)を97マイル(156キロ)で前の回から2者連続の空振り三振、6番・E.リベラ(29)にはこの試合初めてシンカーを投げ込むと、最後はストレートでピッチャーゴロに打ち取った。

打線は3回、無死一、二塁で9番・ロートベットがしっかりと送りバントを決めて、チャンスを広げ1番・大谷に打席を回した。大谷は1球目のスライダーを積極的に打っていったがショートゴロ、それでも3塁走者をホームに還し、山本に先制点をプレゼントした。

先制点をもらった山本はその裏、先頭打者のD.ビーバーズ(24)をカウント0-2と追い込みながらも4球連続ボールで四球、続く8番・S.バサイヨ(21)にも四球と下位打線に連続四球を与えた。

無死一、二塁のピンチで9番・C.メイヨ(23)、カウント1-2と追い込むと、この試合あまり使っていないシンカーを内角低めへ、このボールを見せると、今度は外角低めへカーブを投げ込み空振り三振、ゾーンを広く使った攻めを見せた。さらに1番・ホリデーは1球目のスプリットを引っかけさせてセカンドゴロ併殺打、山本はロートベットに拍手を送り、小さなガッツポーズを見せた。

4回には2番・J.ジャクソンをシンカーで詰まらせてショートゴロと今季好調なシンカーを織り交ぜると、2死から4番・マウントキャッスルにはオールストレート勝負、カウント2-2から98マイル(158マイル)で2打席連続三振、ここまでオリオールズ打線をノーヒットに抑えた。

1対0とリードのドジャースは5回、7番・M.ロハス(36)が2打席連続のツーベースで出塁すると、9番・E.ヘルナンデス(34)もライト前へ、ベテラン2人がチャンスを演出。1死二、三塁で1番・大谷、1球目から速いボールで4球連続ファウル、カウント0-2から最後は外角低めのスライダーに空振り三振。大谷が倒れて2死となったが、2番・M.ベッツ(32)がショート強襲のタイムリーで追加点、山本に大きな2点目が入った。

勝ち投手の権利がかかる5回、先頭の5番・カウザーはカウント2-2からスプリットで空振り三振、2死から7番・ビーバーズにはカーブで空振り三振と落ち着いた投球術で勝ち投手の権利を手にした。

6回、先頭の途中出場の8番・A.ジャクソン(29)にはいい当たりをされたが、レフトライナー、2死から1番・ホリデーはスプリットで空振り三振、毎回の7つ目の三振を奪った。

7回にも1点をもらった山本、その裏、先頭の2番・J.ジャクソンをスプリットで空振り三振、3番・ヘンダーソンはカットボールでバットを折ってセカンドゴロ、終盤に入っても、オリオールズ打線は山本の変化球に対応できず。4番・マウントキャッスルはストレートで差し込みファーストゴロ、山本もベースカバーで全力疾走を見せてアウト。7回までノーヒットノーランを継続した。

大記録まであとアウト6つ、8回、4球で2死を奪うと、7番・ビーバーズにはこの終盤でも98マイル(158キロ)のストレート、全く球速が衰えず、オリオールズ打線も完全に振り遅れた。2ストライクに追い込むと最後はスプリットで空振り三振、完全に山本がゲームを掌握した。

あとアウト3つに迫ったベンチでは山本のそばには誰も寄らず、ドジャースの攻撃が2死になると、通常のルーティンで投球に備えた。9回のマウンドに向かうと敵地ながら歓声があがった。

9回、オリオールズは7番と下位打線から、8番・A.ジャクソンはカウント0-2と追い込むと、スプリットで空振り三振、9番・メイヨは1球目をセンターフライ、偉業達成まであとアウト1つ。オリオールズファンも立ち上がって声援を送った。

1番・ホリデーにカウント1-1から98.2マイル(158キロ)とこの試合最速をマーク、そして、112球目、95マイル(153キロ)のカットボールを捉えられると、ライトスタンドへ飛び込むホームラン。あと1人で大記録とはならなかった。

ここでD.ロバーツ監督(53)がベンチを出ると、ドジャースナインはマウンドに集まり、山本を労った。山本も笑顔を見せて降板、大谷もベンチから拍手を送っていた。あとアウト1つを後続に託した。

マウンドにあがったB.トライネン(37)は2死走者なしからヒットと2四死球で2死満塁のピンチを迎えると、押し出しの四球で3対2と1点差に。ドジャースベンチはT.スコット(31)をマウンドに送ったが6番・リベラがセンター前へサヨナラとなる2点タイムリー、ドジャースまさかの大逆転サヨナラ負けで連敗は5となった。

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