■東京2025世界陸上 男子35km競歩(13日、国立競技場発着~明治神宮外苑特設コース)

世界陸上オープニングを飾る男女35km競歩が行われ、男子では6年ぶり出場の勝木隼人(34、自衛隊体育学校)が2時間29分16秒の3位でフィニッシュし、日本勢メダル第1号となる銅メダルを獲得した。

前回ブダペスト大会銅メダルの川野将虎(26、旭化成)は終盤までトップ争いも、気温も上がる中、無念のペースダウン。悲願の金メダルには届かなかったが、最後の国立競技場まで“完歩”。2時間37分15秒の18位でフィニッシュし、会場からは大きな拍手が送られた。元世界記録保持者のE.ダンフィ―(34、カナダ)が終盤川野、勝木らを逆転し2時間28分22秒で金メダルを手にした。3度目出場の丸尾知司(33、愛知製鋼)は2時間40分29秒の26位だった。

東京世界陸上、9日間の熱戦がついに開幕。最も過酷な陸上競技と言われる競歩でいきなり熾烈なレースが繰り広げられた。スタート時の気温26度、湿度97%と暑さとの戦いの中、途中27.4km付近で川野が左右に蛇行して立ち止まってしまうほどの“過酷”なレースに。だが一時はメダル圏外だった勝木が終盤粘りの“歩き”をみせ、自身初となる世界陸上のメダルを獲得した。

レース後、勝木は「本当は優勝したかったんですけど、やっぱ強かったですね、世界のトップ選手。やっぱり僕が想像していた以上に強かったので。でも本当に最低限、メダル獲れたってところでちょっとでも日本チームの追い風になったらと思います」と喜びのコメント。今大会日本チームに弾みのつくメダル獲得となった。

今大会、猛暑の影響もあり選手の体調などを考慮して、35km競歩、マラソン(14日女子、15日男子)とともにスタート時間が8時から7時30分に繰り上がってのレースだった。

【世界陸上・男子競歩での日本人メダル】
2015年 北京大会 
 谷井孝行(50km競歩銅)
2017年 ロンドン大会
 荒井広宙(50km競歩銀)
 小林快(50km競歩銅)
2019年 ドーハ大会 
 鈴木雄介(50km競歩金)
 山西利和(20km競歩金)
2022年 オレゴン大会
 山西利和(20km競歩金)
 池田向希(20km競歩銀) 
 川野将虎(35km競歩銀)
2023年 ブダペスト大会
 川野将虎(35km競歩銅)
2025年 東京大会
 勝木隼人(35km競歩銅)

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。