■東京2025世界陸上 男子マラソン(15日 国立競技場発着、42.195㎞)

男子マラソンが行われて青山学院大学出身の初代表となった吉田祐也(28、GMOインターネットグループ)は初の世界陸上で34位に終わった。

吉田は初の代表で臨んだ世界陸上男子マラソン、中継の解説を務めた青山学院大の原晋監督(58)は「声が明るかった。いつも以上に調子がいい。彼のメンタルは予想以上に強い。挫折を知っている選手は強い」とスタート前に話していた。

吉田は序盤、先頭集団の中でレースを進めて行く展開に原監督は「いまテレビに映るのはマラソンでは良くない」と終盤勝負を期待していた。しかし、16㎞で吉田はスペシャルドリンクを取れないと、25㎞付近から徐々に遅れ始めた。この展開に原監督は「動きは悪くない。どうした…顔つき、表情は決して悪くない」と心配していた。

必死に前を追っていた吉田だったが、スピードに乗れず。それでも34位で大観衆の待つ国立競技場に帰ってきた。「しっかり帰ってきてくれましたよね。まだ28歳ですからね。これで終わりではありません。世界を経験して次の世界に向けてまたチャレンジしましょう。世界34位ですから立派なもんですよ」と愛弟子を称えた。

ゴール後、吉田は「自分自身も最大限の準備をしてスタートラインに立ったんですけどもう言い訳のないくらいの惨敗だと思います。自分自身の中で力を出し切ったんですけど、皆さんにはよくしていただいたのに、それに何かお返しできなかったことがすごく何か自分にとって悔しいなと思います」

「自分自身こういう悔しさを味わって次に繋げたいという思いがあるので、今後とも頑張っていきたいなというふうに思ってます」と吉田は前を向いた。これを聞いていた原監督は「淡々と終わっちゃったのかなと感じますね。私は間近で彼を指導しているだけに…マラソンランナーは孤独なんですよね。彼を責めるんじゃなくて、全てはチームの責任者である私に責任がありますので、またチームとして彼を支えて更なる高みを目指して共に努力していきたい」と世界の舞台でのリベンジを誓った。

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