(17日、第107回全国高校野球選手権大会3回戦 横浜5―0津田学園)

 今大会2度目の完封を前に、村田浩明監督からたずねられた。

 「代わるか?」

 横浜の織田翔希は志願した。「投げたいです」

 八回まで93球。体調は万全ではなかった。体力の消耗を抑えるため、脱力感を重視した。それでも球速は150キロに迫り、五回途中まで被安打0。序盤は内野の頭を越える打球も許さなかった。

 最大のピンチは七回1死から。甘い球を3連打され、満塁のピンチを迎えた。だが、キレのある内角直球で遊ゴロ併殺打に仕留め、難を逃れた。

 9回を通じて緩急のある組み立ても意識した。打者のリズムで投げてしまわないように、投球動作も途中で変えた。力に頼っていた選抜大会からのモデルチェンジだ。

 「春夏連覇を目指しているので、まだ通過点」と織田。背番号10の2年生右腕は、今大会3試合計23回3分の2を投げて、無失点を継続している。

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