黒鉛電極大手のSECカーボンは17日、日本軽金属ホールディングス(HD)傘下の日本電極(静岡市)に出資し、同社株を2割取得すると発表した。日軽金HD子会社の日本軽金属と三菱商事がそれぞれ持つ日本電極株を取得する。カーボン分野で同業が手を組むことになる。日本電極は製鉄所の高炉で使う部材を手掛けるが、中国の鉄鋼過剰生産により高炉向けに十分な需要が見込めないと判断した。

17日付で株式譲渡契約を締結しており、30日に取得する。取得額は非開示。日本電極株は現在、日本軽金属が60%、三菱商事が40%保有している。SECカーボンの出資により日本電極株の持ち株比率は日本軽金属が51%、三菱商事が29%、SECカーボンが20%となる。

SECカーボンは出資を通して日本電極と技術・人材面での交流なども進める。アルミニウム製錬で使う電極の材料などの分野で協業する。

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