米投資ファンド「Lキャタルトン」が、家具卸売り国内大手の関家具(福岡県大川市)を買収することで両社が合意した。9月末に株式の過半数を創業家から取得予定で、取得額は数十億円規模とみられる。関家具の事業内容を評価しての買収で、連携して成長の加速をめざすという。
Lキャタルトンは消費者向けビジネスへの投資に特化したファンド。ファンドにはLVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)グループも出資し、提携する。日本国内の投資先として、関家具は8件目になるという。
Lキャタルトンは、関家具について、成長を長年続け、多角化も進めてきた強固な事業基盤を評価して投資を決めたという。関家具の創業家や経営陣と協議を重ねて合意に至った。特に直営の実店舗の拡充や、ホテル・オフィスなどの法人向け営業の強化を支援する方針だ。
買収後も関家具の社長は、現社長の春田秀樹氏が務め、社名や従業員の雇用も維持される。一方、創業者の関文彦氏は、これを機に会長を退任し、名誉会長兼名誉創業者に就くことになった。
関家具は「家具の街」として知られる大川市で、関氏が1968年に創業した。現在は卸売りに加え、自社ブランドの企画開発や「クラッシュゲート」といった直営店の運営、通販などの事業を幅広く手がける。2024年5月期の売上高は185億円。
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