東北電力は24日、温暖化ガスの削減量を取引する「カーボンクレジット」を活用して農家の脱炭素化を後押しする事業を始めると発表した。排出枠(クレジット)を生成・販売するフェイガー(東京・千代田)と連携する。東北電は創出したクレジットを最終的に買い上げ、農家の収入安定につなげる。
フェイガーは水稲栽培の水管理作業を通じてメタン発生量を削減し、クレジットにする。稲穂が出る前に水田の水を抜く「中干し」の期間を長くし、水を張った状態で発生しやすいメタン生成菌の働きを抑える。メタンは二酸化炭素(CO2)より温暖化作用が強いとされる。
東北電が東北地方や新潟県の農家をフェイガーへ紹介する。大潟村農業協同組合(秋田県大潟村、JA大潟村)が26年度から取り組みに参加することを表明しており、参加農家を広く呼びかける。東北電の石山一弘社長は「東北や新潟で地域経済の根幹を担っている農業の持続性を確保したい」と話している。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。