中国の李強(リーチアン)首相は、世界貿易機関(WTO)で「途上国」として中国が受けてきた優遇措置を放棄すると明らかにした。トランプ米大統領は以前から、中国が世界第2位の経済大国でありながら途上国の地位を不当に利用していると批判してきた。米国が保護主義を強める中、中国は自由貿易体制を重視する姿勢を世界にアピールする狙いがあるとみられる。
訪問先の米ニューヨークで現地時間23日に表明。中国商務省が翌24日に開いた会見で、同省の李成鋼・国際貿易交渉代表は「多国間貿易システムを支えるという確固たる立場と大国の役割を示すものだ」と強調した。一方で、「中国は依然として世界最大の途上国であり、途上国としての地位と身分は変わっていない」とも述べた。
WTOのルールでは、途上国は優遇措置を受けられる。自国産業保護のための関税や、輸出補助金などが認められている。途上国かどうかは自己申告に基づき、中国はこれまで途上国としての待遇を受けてきた。
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