日本酒最大手の白鶴酒造は24日、ワイン輸入商社ファームストン(東京・大田)の発行済み全株式を取得し、完全子会社化したと発表した。取得は22日付。取得額は公表していない。オーストラリア産ワインを専門に扱う同社の買収で、輸入ワイン事業を強化する。

ファームストンは1987年設立で、豪州のワイナリー20社以上と総代理店契約を結んでいる。2025年3月期の売上高は10億円。白鶴は現在、チリ産や欧州産のワインを扱う。輸入ワインの品ぞろえを増やしたい白鶴と、事業の拡大を目指すファームストンの思惑が一致した。

白鶴はファームストンが輸入した豪州産ワインを、自社の営業網で販売することを検討する。ファームストンは子会社化後も現在の経営体制を維持するが、担当者は「将来は事業の承継も視野に入れたい」と話す。

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