「包む」をテーマに展示された照明器具(25日、東京都中央区)

松屋の銀座店(東京・中央)で26日から、日本古来の包装など「包む」をテーマにした展覧会「Tsu-tsu-mu展」が始まる。著名デザイナーや建築家団体「日本デザインコミッティー」による約6年ぶりの企画展となる。包装技術から食べ物、衣類まで身の回りに潜む、包む概念を多角的に捉えた約90点の作品・事例を紹介する。

10月13日まで開催する。贈答品を和紙で包む日本古来の「折形(おりがた)」のほか、照明器具や椅子、豆や卵など自然由来のもの、さらに建物まで、包むという視点から捉えた。日本デザインコミッティーのメンバーの建築家・隈研吾氏の作品である茶室「浮庵」も特別展示する。大垣書店(京都市)と共同運営するカフェも設けた。

「包む」の事例として展示された建造物の模型(25日、東京都中央区)

銀座店は5月1日に開店100周年を迎え、年間を通じて記念のイベントや商品を打ち出している。松屋と日本デザインコミッティーは1950年代から交流があるといい、機能的でデザインにも優れた食器や家具などが並ぶ7階の売り場「デザインコレクション」の商品は同団体のメンバーが選定している。

25日に開いた関係者向け内覧会で古屋毅彦社長は、同団体との関係は「松屋の独自性に非常に強く関わっている。デザインへの真摯な姿勢から多くを学んだ」と話した。団体メンバーで展覧会のディレクターを務めたデザイナーの色部義昭氏は「展示を通じて(包むという概念の)思いやり、優しさの価値を感じてもらえれば」と語った。

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