日比谷公園大音楽堂から厚生労働省へ向けて「もう限界」のプラカードを掲げてアピールする集会参加者=東京都千代田区で2025年9月25日午後2時半、東海林智撮影

 医療従事者らで作る労働組合などが呼びかけ、安全で安心して医療、介護が受けられる体制の実現を求める集会が25日、千代田区の日比谷公園大音楽堂で開かれた。集会には約2200人(主催者発表)の看護師や医師、市民らが参加し、ケア労働者の賃上げや従来の健康保険証の存続などを訴えた。

 集会は日本医療労働組合連合会(医労連)や新日本医師協会などが実行委員会を作り「もう限界 平和と社会保障を立て直せ 9・25いのちまもる総行動」を実施した。参加した団体は、今年の春闘で医療や介護労働者の賃金は上がらず現場から人の流出が止まらないことや医療機関、介護機関が診療・介護報酬のマイナス改定で経営が深刻化していることに危機感を持ち、集会を企画した。

日比谷公園大音楽堂で「もう限界だ」とアピールする医療従事者たち=東京都千代田区で2025年9月25日午後2時15分、東海林智撮影

 集会では現場労働者が「人員不足と長時間労働、低賃金で働く者は限界だ」などと現状を訴え、国会議員らも医療制度の問題点などを指摘した。①ケア労働者の大幅増員、大幅賃上げ、診療報酬の大幅引き上げ②従来の保険証の存続③軍備ではなく社会保障の拡充――などのアピールを採択し、パレードを行った。【東海林智】

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