
【ニューヨーク=清水石珠実】米ケーブル報道局「MSNBC」は18日、局名を「MS NOW(エムエス・ナウ)」に変更する計画を明らかにした。親会社の米メディア大手コムキャストは、年内にもケーブルテレビ事業を分離する計画を持つ。分離を通じて、地上波テレビNBCとの提携関係が薄まるためブランドの刷新を決めた。
MS NOWは「マイ・ソース・ニュース・オピニオン・ワールド」の略という。MSNBCは米国ではリベラル派の報道局として知られる。ケーブル報道局のなかでは、保守系の「FOXニュース」に次ぐ視聴者数を持つ。
米国では動画配信サービスが普及し、消費者がケーブルテレビの契約を切る傾向が強まっている。コムキャストは24年11月、ケーブルテレビ事業を今後の成長が限定的な「非中核事業」と判断し、スピンオフ(分離・独立)することを決めた。
25年末までにMSNBCや経済テレビ局「CNBC」、スポーツ中継などを流す「USA」など主要なケーブル局を切り離し、新会社「バーサント」に集約する計画だ。
MSNBCは米マイクロソフトとNBCが共同で設立し、1996年に放送を開始した。マイクロソフトが株式を売却した後もMSの名前を残していた。
今回、MSNBCは局名を変更するが、CNBCは分離後もそのままの名前を維持する予定だ。「コンシューマー・ニュース・アンド・ビジネス・チャンネル」の略で、名称がNBCとの関係を示すものではないからだという。
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