
キオクシアホールディングスは30日、北上工場(岩手県北上市)の新工場棟が稼働したと発表した。中長期で人工知能(AI)向けの需要が拡大すると見込み、長期記憶に使うNAND型フラッシュメモリーを供給する。新棟で最先端メモリーを生産し、2026年前半に出荷を始める。
北上工場の第2製造棟が当初予定していた9月に稼働した。「第8世代」と呼ぶ最先端メモリーの量産を始めた。市場動向に合わせて設備を増やし、生産能力を段階的に上げる。第2製造棟でフル生産した場合、北上工場の生産能力はほぼ倍増する。
北上工場の従業員は約2400人。能力増強に合わせて26年、27年は100人ずつ新規採用をする計画だ。
メモリー半導体はデータを記憶する素子の積層数が増えると記憶容量が増える。第8世代の積層数は218層で、独自の設計技術を採用して性能を上げた。メモリーの大容量化で、AI用データセンターや高性能スマートフォンなどへの販売増を見込む。
キオクシアは米サンディスクコーポレーションと共同で、四日市工場(三重県四日市市)と北上工場の2工場を運営している。キオクシアが手掛ける設計技術などの先端研究や製造ノウハウを採用することで、生産効率を改善してきた。
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