帝国データバンクの食品主要195社を対象とした調査で、2025年10月に予定されている飲食料品値上げは3024品目となった。今年に入って10カ月連続で値上げ品目数が前年同月を上回っている。3000品目を上回るのは今年4月以来、半年ぶり。

食品分野別では、「酒類・飲料」2262品目が全体の75%を占める。「午後の紅茶 / キリンビバレッジ」「サントリー天然水」「コカ・コーラ」「お~いお茶 / 伊藤園」など500~600ミリリットルサイズの定番銘柄が軒並みメーカー希望価格で200円台に突入する。

加工食品ではコメ価格の高止まりを背景にパックご飯や切り餅など関連製品が値上げとなる。

現時点で判明している2025年通年の値上げ品目数は累計2万831品目に上る。2万品目の大台を超えるのは2年ぶり。

帝国データバンクでは、「物流費や賃上げによる労務費など、粘着性が高く、国内の経済情勢に起因した圧力が強まっている」と分析、飲食料品における値上げが長期化、恒常化する可能性が高いと予想している。他方で実質賃金は長らくマイナス状態で推移していることから、消費者の反発は根強く、購買点数の減少、割安なプライベート・ブランド品へのシフトなど生活防衛意識が働いているという。

【資料】

  • 帝国データバンク「10月の食料品値上げ3024品目」

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