分離膜を使った試験設備を導入する川崎市のごみ焼却処理施設

住友化学とJFEエンジニアリングは19日、ごみ焼却処理施設から二酸化炭素(CO2)を分離回収する実証実験を始めると発表した。膜でCO2を分離する方法による回収は、国内ごみ焼却処理施設で初めて。川崎市が運営する施設で2026年3月に実験を始める。

実証実験は新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のプロジェクトの一環。分離膜は住友化学が京都大学発スタートアップのOOYOO(ウーユー、京都市)と共同で開発した。分離膜を組み込んだ試験設備の設計や運営などをJFEエンジニアリングが担う。

排出量が中規模なごみ処理場や小規模工場向けに、低圧かつ低濃度のCO2を比較的小型の設備で回収できるようにする。化学プラントなど大規模設備でのCO2回収に使う手法と比べ、1トンあたりの回収費用を5分の1程度に抑えることを念頭に検証していく。

BUSINESS DAILY by NIKKEI

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