
北九州空港に物流事業者であるフォワーダー(仲介業者)の拠点が1日完成した。1階の倉庫・荷さばき場と2階の事務所をセットにして5区画が長屋のように並ぶ。延べ床面積は1220平方メートル。荷主に代わって輸出入・通関の手続きや運送を手配するフォワーダーが常駐することで、北九州空港の国際物流機能が強化されそうだ。
北九州空港を管轄する大阪航空局が建設・運用事業者を公募し、航空関連サービスのエアーワールド(福岡市)が選ばれた。「北九州エアカーゴターミナル(KKJACT)」として月内に稼働する。有田重則社長は「24時間空港の強みをより生かせるようになる。九州の半導体製品や生鮮品などを集積し、北九州から輸出したい」と話す。
北九州空港は2027年8月末に滑走路が3000メートルに延伸され、欧米に直行する大型貨物機の離着陸が可能になる。有田社長は「5区画のうち2区画へ1事業者の入居が決まり、残る3区画も交渉中だ。滑走路延伸までに新棟を完成できるよう進めていく」と意気込む。
これまで北九州空港にはこの「貨物上屋(うわや)」と呼ばれる施設はなく、空港外の営業所などで書類作成や保安検査をして運び込む必要があった。
北九州空港の24年度の国際貨物取扱量は前年度比6%増の1万435トンだった。全国の空港で6番目に多い。大韓航空の週3便、米UPSの週5便が定期運航する。国内貨物取扱量はヤマトホールディングス(HD)が4月に貨物専用機の運航を始めたため、2万6168トンで11倍超に急増した。
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