日本製鉄は2日、傘下の鋼管3社を経営統合すると発表した。3社の足元の業績は堅調だが、中国の過剰生産による市況の悪化や内需の低迷で鉄鋼業界は厳しい環境が続く。日鉄は近年グループ会社の見直しに着手しており、再編を通じて効率的な組織構築を進める。
3社はいずれも日鉄の連結子会社で、日鉄片倉鋼管(兵庫県尼崎市)を存続会社として、鶴見鋼管(福島県いわき市)、日鉄鋼管ファインチューブ(徳島県松茂町)が経営統合する。新会社の社名は「日鉄ファインチューブ」となり、2026年1月1日に発足する見通し。
新会社の株主構成は今後詰めるが、引き続き日鉄の連結子会社とする。経営の効率化や生産拠点の最適化を進めて競争力を高める。新会社の規模は3社の単純合算(25年3月期)で売上高が235億円、従業員数が391人となる。
日鉄は8月には連結子会社の黒崎播磨をTOB(株式公開買い付け)で完全子会社化すると発表したほか、4月には山陽特殊製鋼も完全子会社化している。
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