JR東日本は7日、新幹線の安全を守る点検車両「イーストアイ」の後継車の開発に取り組むと発表した。2029年度のデビューを予定し、国内最高速の「はやぶさ」と同じ最高320キロで走りながら、レールや架線をチェックする。喜勢陽一社長は「最先端の技術で新幹線の安全を担保していく」と話した。

 イーストアイは、東海道・山陽新幹線のお医者さんとして知られる「ドクターイエロー」のJR東日本版で、東北、上越、北陸、秋田、山形新幹線を受け持つ。現在は02年に登場した「E3系」がベースの6両編成で、白地に赤いラインが特徴だが、最高速度は275キロどまりだった。

 後継車は、秋田新幹線「E6系」の次世代型車両「E11系」をベースに開発。架線の金具やレールのゆがみを検測するのに、AI(人工知能)やDX(デジタル化)の最新技術を活用し、より正確なデータ収集や検査品質の向上をめざす。営業車と同様に、自動運転を導入することも検討していくという。

 東海道・山陽新幹線では、JR東海が所有するドクターイエロー「T4編成」が今年1月末に引退。JR西日本所有の「T5編成」が引退する27年度以降は、「N700S」の最新型車両が客を乗せて走りながら点検する「営業車検測」に切り替える見込みだ。

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