日本酸素ホールディングス（HD）は傘下の欧州事業会社がドイツに二酸化炭素（CO2）精製工場を新設したと発表した。工場に隣接する企業がトウモロコシや穀物からバイオエタノールを製造し、その副産物として生じるCO2を原料に用いる。化石燃料に依存しない生産方式によりCO2排出量を削減し、脱炭素につなげる。
欧州事業会社「Nippon Gases Euro-Holding S.L.U.」が約3000万ユーロ（約51億円）を投じて独ザクセン・アンハルト州に工場を新設した。同州経済省からは370万ユーロの補助金を受けたという。隣接企業のバイオエタノールの副産物であるCO2から、食品グレードの液化炭酸ガスとドライアイスを製造する体制を構築した。
CO2の発生源から精製・ドライアイス製造まで1拠点で完結するため、年間で最大38万キロメートル分のトラック輸送、約330トンのCO2排出量を減らせるという。炭酸飲料やビール、冷凍食品の製造・輸送のほか、化学・半導体産業などに幅広く提供する。
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