
メルカリは9日、フリマでトラブルが急増した商品の出品を禁止する方針を発表した。空箱のみの出品や誹謗(ひぼう)中傷のやりとりが急増した商品を対象とする。最新のゲーム機やトレーディングカードなどの取引を巡っては悪質な転売などのトラブルが相次いでいる。自由な取引の場を売りにしてきたが、ユーザーの批判の高まりを受け市場の健全化を重視する。
外部有識者との会議を踏まえ、基本原則を改定した。人工知能(AI)も活用して誹謗中傷のコメントが急増している商品や価格が乱高下するなどトラブルとなっている商品を特定する。メルカリ側が総合的に出品禁止するかどうかを判断する。発売前から出品を制限する措置をとる場合もあるとしている。
任天堂が6月に発売した「Nintendo Switch 2(ニンテンドースイッチ・ツー)」を巡っては出品者のコメント欄に誹謗中傷が相次いだ。箱のみの出品やスイッチ2にみせかけて別の商品を扱うなど悪質なケースもあった。迫俊亮執行役員は「スイッチ2は発売当初は新基準に照らし合わせれば出品禁止とすべきだった」と明言した。
メルカリはこれまで身体への安全や信頼、人道的であることを軸にした基本原則に沿って新型コロナウイルス禍のマスクや政府備蓄米、空薬きょうなどの出品を禁じてきた。不正出品や悪質なコメントの削除、アカウントの利用停止を実施してきたが、トラブルの急増を受けて柔軟な運用に転換する。
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