
イビデンは10日、半導体関連部品「ICパッケージ基板」の新たな製造拠点となる大野事業場(岐阜県大野町)の開所式を開いた。高機能品を中心とした工場で、需要が旺盛な生成AI(人工知能)サーバー向けを量産する。新工場の稼働で、イビデンの2025年度末のAIサーバー向け基板の生産能力は、24年度比で1.5倍程度(製品の面積ベース)に増える見通しだ。
大野事業場の敷地面積は約15万平方メートルで、敷地の半分程度のスペースに建てた6階建ての製造棟で10月から量産稼働を始める。河島浩二社長は「大野事業場は当社最大の規模で、長年のノウハウを結集した生産設備を導入した。世界最先端と自負している」と説明した。

25年度中は工場棟内の半分ほどのスペースを使う予定だ。27年度までに建屋の残りのスペースも活用して増産体制を整えたい考え。その後は需要や技術的なニーズなどを見極めつつ、敷地の空きスペースに新たな工場建屋を設けることも視野に入れる。
イビデンは会社全体で25年度に、1000億円程度の設備投資を計画している。27年度までの大野事業場への追加投資についても、その枠内で検討していくとしている。
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