
出光興産は10日、送電網につないで充放電する電池群「系統用蓄電池(蓄電所)」の稼働を兵庫県姫路市で始めたと発表した。蓄電所を動かすのは同社として初めて。出力は1万5000キロワットで、蓄電所としては大規模な部類に入る。太陽光や風力など再生可能エネルギーの発電量の変動を補う役割があり、脱炭素に向けて堅調な需要が見込めると判断した。
レノバ、長瀬産業、三井住友ファイナンス&リース子会社のSMFLみらいパートナーズ(東京・千代田)と共同で開発した。2003年に石油精製を止めた出光の兵庫製油所の跡地を活用した。
電池の運用は出光が担う。電力需要の調整力を売買する市場のほか、卸電力市場での価格差取引で稼ぐ。出光として今後の蓄電所の開発計画については「現時点で決まったものはない」(同社)としている。
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