マグネットが見本市「京都国際マンガ・アニメフェア2025」に設けたブース(9月、京都市)

小学館と丸紅が出資するグッズ開発のMAG.NET(マグネット、東京・千代田)が米国で漫画を原作とするアパレル商品などの販売を始めることが10日、分かった。まず小学館が刊行している「犬夜叉」など4作品の絵をあしらったグッズを展開し、漫画発の知的財産(IP)で海外での売り上げ拡大を狙う。

マグネットが開発した商品を2026年1月から米小売企業のBoxLunch(ボックスランチ)が現地に持つ280店舗と、オンラインストアで販売する。「葬送のフリーレン」「犬夜叉」など海外でも知名度の高い小学館の漫画4作品の絵をTシャツや雑貨にデザインする。店頭には、原作漫画の英語版も並べる。

マグネットは24年に小学館と丸紅、丸紅子会社の丸紅フォレストリンクス(東京・千代田)が出資して設立した。9月には京都市で開かれた漫画やアニメの見本市でグッズを展示するなど、バイヤーや流通各社に向けた発信を進めてきた。

今後マグネットは、小学館以外の出版社が刊行している漫画IPを使ったグッズも米国向けに展開する計画だ。米国ではアニメのイラストを使った商品は多くあるが、漫画の絵をデザインしたグッズは少ないという。世界での漫画人気を追い風に、海外事業を伸ばす。

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