農林水産省が10日発表した2025年産の主食用米の予想収穫量は、747万7000トンになった。679万2000トンだった前年産比で1割増える見通しで、予想通りなら16年の749万6000トン以来、9年ぶりの水準となる。22年以降、収穫量は700万トンを下回って推移していた。

調査は、刈り取りが約6割終わった9月25日時点で予想収穫量を算定。全国での収穫状況には差があるため、収穫を終えた地域では刈り取った実測値を使い、収穫前の地域ではもみの数などから推定している。

農水省は9月、生産量を728万~745万トン、需要量を697万~711万トンとする見通しを示した。今回の調査では生産量がより多く見込まれ、供給が需要を大きく上回る可能性が高まった。ただ、農協が農家に前払いする「概算金」の上昇に伴って店頭価格は高騰しており、コメの歴史的な高値が沈静化するかどうかは不透明だ。

2025年産主食用米の予想収穫量について会見する小泉進次郎農林水産相=10日午後、同省

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