
コクヨは20日、発売50周年を迎えた主力のノートブランド「キャンパス」を大幅刷新すると発表した。付箋やペンケースなど12種類56品の文房具を投入し、ノートのみのイメージからの脱却を目指す。商品を活用した独自の勉強法を中高生向けに提案し、学びを総合的にサポートする。
「2穴バインダーと一緒に持ち運べるパンチ」(429円)や「スタメン文具が仕分けできるペンケース」(1815円)などを9月5日に発売する。これまではノートやルーズリーフを挟むバインダーなどが中心だった。
刷新を機に「まなびレシピ」と名付けた勉強法をウェブサイトなどで発信する。スキマ時間を使って暗記したい人向けの「ちょこ勉」や、勉強計画を書いてモチベーションを保ちたい人向けの「モチ勉」など4つを提案する。

例えば、教科書にメモを書き込んで要点を整理する「メモ勉」では、教科書を開いて維持するための「ペンのように持ち運べるブッククリップ」(550円)と、好きな長さで切って書き込める「スキマに書き足すロールふせん」(594円)などの新商品の活用を提案する。
探求型学習やデジタルの活用など、学習環境の変化に着目した。同社によると「自分の勉強方法を自信を持って確立している」という高校生はわずか7.7%。「料理の手順が多様で正解がないように、勉強も自分に合った方法を見つけることが重要」とし、まなびレシピの開発を進める。

文具の国内市場は学童人口の減少やペーパーレス化の進行、学校教育のデジタル化の進展などの影響を受けて厳しい状況が続く。矢野経済研究所によると、2023年度の国内文具・事務用品の市場規模は3965億円と前年度比0.5%減だった。
グローバルステーショナリー事業本部グローバルリージョン統括本部長の梅田由記氏は18日に都内で開いた説明会で「学生がいろいろな学び方を見つけるための支援をしたい」と話した。
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