後発薬大手の東和薬品は20日、製造・販売した注射薬のガラス容器(アンプル)に異物が混入したおそれがあるとして、一部の自主回収を始めたと発表した。健康被害の連絡はないという。異物が混入したおそれがある工程を特定し、再発防止策をとって製造を再開しているが、一部の製品では品薄になっているとみている。
回収するのは、2020年8月以降に出荷したアンプル入り注射薬(1~3ミリリットル)で、抗生物質のトブラシンやビタミンC製剤のアスコルビン酸など15種類の計33万8546本。注射薬は、医師の指示で使うため、一般には流通していない。回収するのは医療機関や流通在庫からとなる。
異物の混入がわかったのは今年5月。医療機関からアンプルの注射液に小さな黒い異物が入っていると連絡があった。社内を調べると、山形工場(山形県上山市)の機器に異物と同じゴムが使われており、そのかけらが薬剤に混入したとみている。6月に同じロットを回収したが、以前にも検査工程でアンプル内の異物が発見できなかったおそれがあるとして、回収範囲を広げた。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。