
住友化学は20日、エタノールから基礎化学品のプロピレンを製造する試験設備を稼働させたと発表した。千葉県内の拠点に新設し、従来製法と異なり1段階の反応でプロピレンを作れるのが特徴だ。試験設備での検証を踏まえ、2030年代前半の事業化を目指す。
プロピレンはプラスチックなど幅広い製品の原料となる。試験設備の生産規模は非開示だが、住友化学が独自開発した触媒を使うことでエタノールからプロピレンを直接製造できる。従来製法では複数の反応を経由していたが、1段階でできることでコスト削減につながるという。
来年度以降のサンプル提供を検討しており、事業化では自社に限らず他社へのライセンス供与も視野に入れる。さとうきび由来などのバイオエタノールから製造した場合に、従来のナフサ由来と比べて二酸化炭素の排出量を半分程度に抑えられるようにする。
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