
盛岡市動物公園は、高齢者や障害者も快適に園内を移動してもらうため、1人用の電動車の貸し出しを始めた。免許やヘルメットの着用は不要。各地のテーマパークや野球場で既に活用されていて、東北の動物園では初めての導入。
同園は東京ドーム8個分の広さがあり、自然の地形を生かしているため、起伏や傾斜が多い。足の不自由な人などの園内の移動が課題だった。

電動車は電動車いすと同じ規格で、シートベルトを着用して使う。手元のレバーを倒した方向に前後左右に動く。最大10度の傾斜の上り下りが可能。レバーから手を離せば、ブレーキが利く仕組みになっている。時速1~4キロに設定できる。5時間の充電で20キロ走行する。
電動車の開発・販売会社ウィル(東京都)の杉浦圭祐・法人レンタル事業本部長は「低速度で簡単に操作でき、段差にも強い。走行音が静かで、動物たちのストレスもない」と説明する。

辻本恒徳園長は「高低差のある園内を安全に移動できる優れた乗り物。足が遠のいていた高齢者も気軽に来園して、家族と一緒に楽しんでほしい」と電動車の活用を勧めている。
利用できるのは体重115キロ以下の人。1日1500円(時間制限なし)。5台を貸し出している。【山田英之】
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