
米イーライ・リリーの日本法人は15日、東京都内で記者会見を開き、日本肥満学会など23学会が参加する肥満症対策のワーキンググループ(WG)と産学連携の協定を結んだと発表した。肥満症の研究や治療体制の構築、医療従事者への教育などで協力する。
肥満とは体格指数(BMI)が25以上ある状態だ。肥満症は肥満かつ、糖尿病や高血圧などの健康障害がある場合を指す。イーライ・リリーによると肥満のある人は世界に約25億人、日本にはおよそ2800万人いると推定されている。
イーライ・リリー会長兼最高経営責任者(CEO)のデービッド・リックス氏は「肥満症に対する適切な治療は、複数の関連疾患に対処する上で極めて重要だ。我々の知識とデータを共有し、連携に有意義な影響を与えられると確信している」と話した。
WGは日本肥満学会主導で2017年に設立され、日本癌(がん)学会や日本外科学会など領域横断的に23学会が参加する。WG委員長で日本肥満学会副理事長の山内敏正氏は「肥満症は『自己管理できていない』などの偏見があるが、遺伝的な要因や生育環境による影響が非常に大きい。疾患への理解を深めることが重要だ」と話した。

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