
【ニューヨーク=竹内弘文】米銀大手バンク・オブ・アメリカ(BofA)が15日発表した2025年7〜9月期決算は、純利益が前年同期比23%増の84億6900万ドル(約1兆2800億円)だった。M&A(合併・買収)助言など投資銀行部門の手数料増が貢献した。融資業務などの稼ぎを示す純金利収入も伸びた。
事業会社の売上高に相当する純営業収益は11%増の280億8800万ドルだった。1株利益は1.06ドルでファクトセット集計の市場予想(0.95ドル)を上回り、15日の取引で株価は上昇して始まり、一時前日比5%高となった。
投資銀行部門の手数料は前年同期比43%増の20億1300万ドルとなった。特にM&A助言手数料は5割強増加した。顧客企業の投資意欲の回復に伴う資金調達の増加で、株式や債券などの引受手数料も増えた。株式や債券などの売買が活発だったことからトレーディング収益も増加した。
収益の柱である純金利収入は9%増の152億3300万ドルだった。四半期平均の融資残高が9%増えたことが寄与した。10〜12月期の純金利収入の見通しは156億〜157億ドルとし、予想レンジの下限を引き上げた。
ブライアン・モイニハン最高経営責任者(CEO)は決算説明会で「数四半期にわたり着実な成長を続けており、預金や融資能力の強みが発揮された」と述べた。
貸倒損失など与信費用は12億9500万ドルと前年同期比16%減った。クレジットカードや商業用不動産への融資で貸倒引当金の戻し入れが一部あった。
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