
加藤勝信財務相は15日(日本時間16日朝)、米国での記者会見で、中国が公表したレアアース(希土類)の輸出規制強化について「強く懸念している」と述べた。この日ワシントンで開催した主要7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議の場で「G7は中国に対して結束して対応していくべきだ」などと主張したと明らかにした。
中国は9日、レアアースの軍事利用防止を理由に規制強化を発表した。関連技術の輸出を厳格化するほか、中国産レアアースを少しでも含む製品を輸出する際、当局の許可が義務づけられるようになる。
加藤氏はG7の結束が必要である一方、「我々の対応が報復の連鎖を招くこととなれば、世界の経済や市場に悪影響を与えかねない」として、慎重さも求められると指摘。過度な為替変動など金融市場の無秩序な動きを注視する姿勢も示した。今後の具体的な方法については「詳細は控えたいが、G7が連携して対応していくことが大事だ」と述べるにとどめた。【ワシントン浅川大樹】
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