【ワシントン時事】先進7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議が15日、ワシントンで開かれた。加藤勝信財務相は終了後、記者団に中国によるレアアース(希土類)の輸出規制強化に関し「日本としても強く懸念している」と訴えたと明かした。G7が結束して対応すべきだと呼び掛けた。共同声明の採択は見送られた。
加藤氏はこれに先立ち、ベセント米財務長官と約30分間会談。「競争上の目的のために為替レートを目標としない」とする日米共同声明を確認した。また、日米貿易交渉で合意した対米投融資の実現に向けた動きを両国で加速したいと伝えた。
一方、ベセント氏はSNSで、ウクライナ侵攻を続けるロシアからの日本の液化天然ガス(LNG)輸入について「停止することへの米政権の期待についても協議した」と明かした。
G7財務相・中銀総裁会議には、日本から加藤氏と日銀の植田和男総裁が出席。ロシアが侵攻を続けるウクライナへの支援策などを議論した。中国によるレアアースの輸出規制強化に伴う米中摩擦の再燃が世界経済の新たな不確定要素として顕在化している。
加藤勝信財務相(右)とベセント米財務長官=15日、ワシントン(財務省提供)
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