大幸薬品は20日、2025年12月期の連結純利益が前期比50%減の4億5000万円になる見通しだと発表した。従来予想から1億5000万円上方修正し、減益幅が縮小する。24年12月に決定した中国子会社の清算に伴い、1億4200万円を特別利益に計上する。
中国子会社の「大幸環保科技(上海)」が連結対象から外れ、純資産の為替換算調整勘定を取り崩す。解散時の為替レートが設立時の2006年よりも円安となったため特別利益が発生する。
売上高は前期比横ばいの63億円、営業利益は66%減の2億1500万円と従来予想を据え置いた。感染対策製品「クレベリン」の販売が伸びるものの、主力製品の「正露丸」で設備更新に伴う生産量の一時的な減少や修繕費が増える。原材料高や人件費の増加も利益面でマイナス材料になると見込む。
正露丸は、新型コロナウイルス禍で原料調達が滞った影響で供給不足となった。大幸薬品は24年度から生産能力の増強を進めており、工場の稼働時間延長や人員増強などを実施。29年度までの供給不足の解消を目指している。
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