
東洋紡は17日、植物由来の樹脂「ポリ乳酸」を使った工業用フィルムの試作品を開発したと発表した。ポリ乳酸はレーザーを使う工程に適した素材とされる。従来のポリ乳酸フィルムより強度や寸法安定性が高く、同社は半導体製造工程の効率や精度の向上に役立つとみる。
ポリ乳酸は植物のでんぷんや糖類を原料とする。透明性が高く、光の屈折率も低いといった特性がある。東洋紡は9月から試作品をメーカーに提供しており、半導体製造工程への採用を目指す。
同社はこれまで液晶パネル用の保護フィルムや積層セラミックコンデンサーの製造工程用フィルムを販売してきた。2025年3月期の連結売上高は4220億円で、うちフィルム事業は1668億円と全体の40%を占める。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。