中外製薬は20日、米バイオ企業のラニ・セラピューティクスとライセンス契約を結んだと発表した。中外製薬の希少疾患向けバイオ医薬品について、ラニの技術を使って経口薬として開発して商用化する。バイオ医薬品は現在は注射剤が中心になっている。飲み薬にすることで患者が使いやすくなる利点がある。

中外製薬はラニに契約一時金として1000万ドル(約15億円)を支払うほか、開発段階に応じて最大7500万ドル、販売の進捗に応じて最大1億ドルを支払う可能性がある。今回の契約と同様の条件で他の最大5つの治療薬候補にまで対象を拡大した場合、支払総額は10億ドルを超えるとしている。

中外製薬研究本部長の井川智之氏は「当社が長年培ってきた独自の創薬技術とラニの技術を融合させることで、患者にとって負担の少ない抗体の経口治療薬という新しい価値を創出できると期待している」とコメントした。

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