プラステが発表した、東レが開発した中綿を使用したアウター(左)などの秋冬衣料(21日、東京都港区)

ファーストリテイリング傘下の中価格帯ブランド「PLST(プラステ)」は21日、東京都内で2025年秋冬ブランド戦略・新商品発表会を開いた。クリエイティブディレクターにデザイナーの村田晴信氏を迎え、カジュアル衣料も強化する。東レが開発した保温性能の高い中綿を使用したアウターなども発売した。

発表会では東レと開発した高機能中綿を使った「ウォームリザーブパデッドシリーズ」の4品も展示した。中綿の繊維の中心が空洞になっており、空気を保持して温かさを保つという。アウターながら乾きやすく、自宅で洗濯もできる。価格は2万7000〜3万7000円。

プラステはユニクロよりも2〜3倍高額の中価格帯ブランド。秋冬商品からは村田晴信氏が監修した。これまでファッション性を反映させた商品は全体の30〜35%程度だったが、秋冬商品からは5割に引き上げた。同社の中島徹郎取締役最高執行責任者(COO)は「中価格帯でありながら絶対的に高品質なカジュアルへとブランドを変革させたい」と話す。

デザイナーの村田晴信氏が監修した秋冬衣料など(21日、東京都港区)

プラステは新型コロナウイルス禍などで営業赤字が続いていたが、不採算店の撤退などを進め24年8月期には5期ぶりに営業黒字に転換。25年8月期は増収増益となった。

ファストリの最高財務責任者(CFO)を兼務するプラステの岡崎健社長は「ファストリのリソースやインフラを活用して独自のポジションを築いていく」と話した。縫製・素材工場も品質の高いユニクロの取引先に絞り込み、ユニクロ店舗内への出店で知名度の向上を図る。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。