デンソーテンが開発したVCU

デンソー子会社でカーナビゲーションなどを手掛けるデンソーテン(神戸市)は、小型車両や無人搬送車、ロボットに使う車両制御ユニット(VCU)を開発したと発表した。走る、止まる、充電するなど複数の制御を1つの装置で同時にこなせる。専用の設計ツールも提供することで、顧客は自社で一から開発するよりも早くコストも抑えながら、必要な性能を製品に実装できる。

これまで顧客ごとにオーダーメードで提供していたVCUを、幅広い顧客が使える汎用品に作り直した。農機や建機、ゴルフカートなどにも対応する。販売は豊田通商グループの電子部品商社、ネクスティエレクトロニクス(東京・港)が担う。

従来は各機能ごとに電子制御ユニット(ECU)が必要だったが、新製品はデンソーテン側でシステムの検証を済ませているため、顧客は開発コストや期間を圧縮できる。ECUの機能をVCUに統合することで、車体をより軽くし配線も減らせる。

デンソーテンは1972年に富士通のラジオ部門が分離・独立して富士通テンとなった後、2017年に現在の社名に変更した。デンソーが過半数を出資し、トヨタ自動車も出資する。同社のVCUはトヨタの超小型電気自動車(EV)「C+pod(シーポッド)」やダイハツ工業の電動車いす「e-SNEAKER(イー・スニーカー)」に採用されている。

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