
日本テレビホールディングスは傘のシェアリングサービス「アイカサ」を展開するNature Innovation Group(NIG、東京・新宿)と資本業務提携する。NIGが実施する3億5000万円の第三者割当増資を引き受けた。日テレHDはNIGの事業拡大を支援するほか、広告事業などで連携して二酸化炭素(CO2)排出量の削減をめざす。
日テレHDからの出資は投資リターンと社会や環境への好影響の両立をめざす「インパクト投資」の位置づけだ。日テレHDは2023年からインパクト投資を始め、2社への実績があるが、環境分野への投資は初めて。
32年5月期までに25年5月期比で年間1626トンを上回るCO2排出量の削減を目指す。うち347トンは広告事業などでの協業で削減する。広告付きのレンタル傘を制作して普及させることで、使い捨て傘の利用を減らし、CO2の削減につなげる。
すでに協業を始めており、NIGは5月に日テレの番組「Good For the Planet」と連動して番組のロゴ付き傘300本をレンタルスポットに設置した。今後は番組と連動した広告付き傘を広告キャンペーンとして共同でスポンサーに販売する。
NIGは18年の設立。今回の資金調達は事業拡大期の「シリーズB」に当たる。傘をレンタルできる「アイカサスポット」は現在都内と地方都市圏を中心に約2000カ所に設置済み。スマホアプリの登録者数は80万人以上に上る。調達した資金で関東・関西を中心にレンタル拠点を拡大し、今後3年で3倍以上の設置をめざす。
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