過去に鹿島が工事に携わった秋田県内の洋上風車

鹿島は23日、洋上風力発電の風車の基礎工事を受注したと発表した。秋田県の男鹿市、潟上市、秋田市の3市沖の洋上風力事業を対象に、基礎の製造や輸送、据え付けなどを担う。鹿島は三菱商事などが進めていた洋上風力事業に参画した後、費用負担の折り合いがつかず離脱した経緯がある。新たな工事を受注し、巻き返しを狙う。

鹿島はJERAのグループ会社、 Jパワー、東北電力、伊藤忠商事の4社で構成する合同会社「男鹿・潟上・秋田Offshore Green Energy(オフショア・グリーン・エナジー、秋田市)」と、風車の基礎の製造や調達、設置工事に関する契約を結んだ。受注額は非開示。

オフショア・グリーン・エナジーは2028年6月の運転開始を目指し、3市沖で21基の風車を海底から建てる方式で建設する。合計出力は31万5000キロワットを見込む。鹿島は過去に秋田港・能代港で洋上風車の建設工事に携わっており、ノウハウを生かす。

洋上風力を巡っては8月、三菱商事陣営が秋田県内の2海域と千葉県沖の事業からの撤退を発表した。鹿島は同陣営で主要工事を手がける予定だったが、途中で離脱した。

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