就任記者会見に臨む鈴木憲和農相=東京都千代田区の農林水産省で2025年10月22日午後1時29分、中津川甫撮影

 鈴木憲和農相は24日の閣議後記者会見で、政府備蓄米の放出を巡り、22日の就任会見などで話した「国が(コメの)価格にコミットすべきではない」との発言について「誤解があった」などとして釈明した。

 鈴木氏は就任会見で「農林水産省が価格にコミットすることは、政府の立場もあってすべきではない。価格はマーケットの中で決まるべきもの」などと発言。米価高騰を理由にした備蓄米の放出を行わないとの考え方を示していた。

 鈴木氏は24日の会見で「備蓄米の出し入れによって価格に直接影響を与えるのではなく、需給が安定すれば結果として価格が安定する」と発言の意図を説明。小泉進次郎前農相との手法の違いだとした。今回の釈明について「誤解を受けているとの指摘があったから」と述べたが、発言の修正や撤回ではないとした。

 鈴木氏は就任会見で、米価高騰に「おこめ券」配布での対応案なども示していた。これについても、国の重点支援地方交付金を元に自治体が状況に応じて活用するものとして、国による一律配布を否定した。【渡辺暢】

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